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July 29, 2019 14:44

【読書録】アイデアの作り方

ヤング氏のアイデアのつくり方:4原理

  1. データ収集(一般文献と特殊文献)
  2. データの咀嚼
  3. データの組み合わせ
  4. アイデアの塩漬け(または常に頭の片隅に置くこと)
  5. アイデアのチェック

竹内均氏の補足や解釈

竹内均氏による関連文献

  • 科学と方法(アンリ・ポワンカレ)
  • 方法序説(ルネ・デカルト)
  • 発想法(川喜田二郎)
  • 続発想法(川喜田二郎)
  • ポアンカレによれば、1,2,5が意識的活動で、3,4は無意識的活動
  • 1では特にカードによる方法を推薦している。互いに独立な最小要素の思考の断片を、タンジブルに操作できるような形にすることが、その後の過程を容易にすると提案している
  • 2ではカードを配置することで、情報の関連性を自分なりに整理する。クラスタリングや階層化など、整理の仕方は自由である。本書では新たな関連性を見つけることに重点が置かれているが、個人的には関連性がない、あるいは独立に考えられる事象の整理も重要な意味を持つと思う。ポワンカレによれば

“産出力の大きい事実とは、吾々が単純なりと判定する事実である”

  • ちなみにこの手の手法で歴史的発見を叶えた例として、メンデレーエフの周期表の発見がある
  • デカルトによれば以下の4つが知的思索の上で重要
    • 明証:即断と偏見を避ける
    • 分析:対象の問題を互いに独立で必要なだけの小さな部分問題に分割する
    • 総合:可能なところから分割統治しながら順序立てて全体統治に向かう(この際の順序というのは、問題ごとにある考えに基づいて配列されるようなもの)
    • 枚挙:全体の再吟味。見落としがないか枚挙しながら確認する

ヤングの分割と対応させれば
1,2,3と分析・総合と対応しており、5が枚挙に対応している。明証は心がけのことであり、1,2,3を実行するにあたっての方針を補足するものと捉えられる。

  • 竹内氏によればヤングやポワンカレ、デカルトの発想に関する共通原理を実行する上で、助けになるのがKJ法のようなカードを配列することによる情報整理法
  • データ収集はともかく、データの咀嚼や組み合わせについて、本書ではブレークダウンしていない。個人的には彼のこれ以降の筆は、データの咀嚼、組み合わせの発見についての補足として捉えた
  • 集中:パレートの法則を引用しながら説明している、全体における重要な箇所に集中すること。個人的には階層的整理法は、集中すべき箇所を選択するのに向いているのではないかと考えている。ここはまだ思索が不十分なのでこれ以上はWIPとする
  • 中庸:パレートの法則によれば重要な箇所は全体の2割程度であることが多いが、逆に人生の8割は細事で占められている。こうした細事は極力最小の努力でやっつけることが大事で、中庸の本質はそこにあると述べている
  • 実行:最後にこれらは実行しなければ意味がない。彼の大量の著作はKJ法に近しい方法を長年継続することで行われたが、真に大事なのはまさに実行していくことだと述べている

個人の随想

  • 1. の情報収集過程で、ヤング氏は情報を一般文献と特殊文献に分けて呼称している。今日ではウェブを使えば一般文献の収集はより簡単になっている。本でまとめられたもの、論文などの特殊な資料を検索できること、そもそもあると信じること、それらを読みこなせることは、より良いアイデアの発見に置いて大事
  • データの咀嚼や組み合わせの発見過程はもっとブレイクダウンできそうなテーマ
  • 寝かせること、休むことはなぜ必要なのだろうか?シナプス形成はその構造レイヤーに伴って非常に複数の時間的オーダーに別れており、ある程度生理的な必要時間があるのではないか? cf. http://synapse.m.u-tokyo.ac.jp/research.html
  • KJ法についてはマストリーディング。DendoronはKJ法を実行するに当たって適したツールになっていそう