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December 16, 2019 00:43

京大カードの使い方とアプリでの実践

京大カード

  • 京大カードとは?
    • 元京都大学教授の梅棹忠夫氏が発案。当時のベストセラー『知的生産の技術』の中でB6サイズの情報カードを「京大カード」として紹介した
  • 誰のどんなシーンで使えるのか?
    • 当初は研究時のデータベースを作るための道具として採用されたが、アイデアの発想や読書記録、資格、試験などの用途で学生や研究者、ビジネスシーンでの情報整理など、様々な応用シーンが考えられる
  • 使い方のポイント

    1. 常に携帯しておき、気付いた時にメモする
    2. 1枚に1つの情報を記録(他の事柄と独立してカードを書いておくことで、後々の再利用性が高まる)
    3. ある程度集まったらそれらを並べたり整理して情報同士の関係性を整理する中で再発見する
  • こうしたアイデア整理法の有効性はアイデアのつくり方などの名著でも同様の内容が紹介されている(cf. 【読書録】アイデアの作り方)

カード単位で情報整理するときの利点と問題点

利点

一番はカード単位にすることで、他の検討要素を切り離して、情報を出力していけること

カードに書き込む際、その瞬間はまったく真っさらなキャンバスが立ち上がる。そこへの入力は、あらゆる文脈から解放されている。言い換えれば、私は「そのこと」だけを考えていればよい。文脈的位置づけはその後に考えることである。
しかし、一方で完全に孤立しているわけではない。目を向ければ、それまで書いてきたいくつかのカードを目にすることができる。しかし、その数は絶対に有限である。視野に収まるだけの、限られた、それでいて十分に思考に刺激を与えうるだけの数。思考のダンパー数。その内側に留まっている。

  • 使い方のポイントの箇所で述べたように、カードを事後的に必要なものだけ取捨選択し、一目瞭然の範囲内で並べ替えながら関係性をあぶり出す作業は、カードならではの利点
  • 一方でこの方法は実践の中で利点を見出せる類の利点であると思う

問題点

カード単位で情報整理するときの問題の一つは、カードの粒度をどうするか、統一しないといけないというような認知コストがかかる点があげられそう

カードを一覧化し、並べ替え、関連性を見出す過程がアイデア創出の本質的作業になるが、ここで上手い下手の差異が出てくる

  • 特に注意したいのは、単なる分類に終始してしまうような並べ替えになってしまうケースが多いこと
  • 分類とは情報のメタ情報を抽出し、それらを整理すること。初めから分類することを目標にすると、そこで事物の繋がりが強制されてしまい、混乱の中に眠っているシンプルな原理の発見を見逃してしまう可能性が高くなる
  • 分類は思考を整理する一つの手段ではあるため、目的と手段があっているのかどうか。この点を理解しないと副作用が大きい

実践できるアプリ

  • Dendoron: 京大カードのように情報整理が可能な情報整理ツール
    • カードをボードという単位で整理できるのがポイント。ボードはタグやカテゴリーで整理できる
    • 上記のようなカードの問題点を解決するためにも、カードを好きな場所で分裂させたり、融合できるような機能があるといいかも
    • 並べ替えや移動も自由自在なので、その辺は実際のカードのように扱える
  • Evernote: 言わずと知れた情報整理ツールの定番

というか,『Evernoteは京大式カードのクラウド版』だと思う.
例えば,いつでもどこでもカードを持ち歩き,見聞きしたことや思い付いたことは,その場で何でもカードに書き付ける.写真もカードに貼り付ける.名刺もカードに貼り付ける.資料もカードに貼り付ける.何もかもカードに貼り付ける.
こうして作成したカードには,日付とタイトルを必ず書き込む.それらのカードは,大きなテーマごとに分類して箱に入れておく.
完璧にEvernoteと同じだ.カードがノート,箱がノートブックに対応している.カードにつけるタイトルはダグだ.自分が書いた文章だけでなく,写真,名刺,ネットで見付けた資料などを全部Evernoteに取り込んでおくという作戦も,京大式カードの使い方を踏襲したものだ.ツールは劇的に進化したが,「知的生産の技術」は驚くほど何も変わっていない.ここで心に浮かぶ疑問は,現代人の創造力はツールの進化に見合うほど増してきたかということになる.